前回は3Dスクリプトを中心に進めていましたが、3Dスクリプトだけでは平面に何も表示されない状態になります。GDLでは、3Dスクリプトを使用して3Dパースや断面図を記述し、2Dスクリプトを使って平面図を表現します。したがって、今回は前回の続きとして2D表現の作成に取り組みたいと思います。
PROJECT2コマンド
2Dスクリプト
PROJECT2 3,270,3
最も手っ取り早い方法は、上記のproject2コマンドを使用することです。このコマンドは、3Dスクリプトに記述した内容を指定したメソッドで2Dに投影してくれます。投影方法や角度、メソッドを指定することで、以下の画像のように3Dオブジェクトを上から見た状態で2Dに投影できます。この段階でも、すでに十分見栄えが良いです。さらに、ここにホットスポットの設定などを追加することで、より使いやすいオブジェクトになりますので、引き続きコードを追加していきます。
!机の4つ角
hotspot2 0, 0
hotspot2 width, 0
hotspot2 width, depth
hotspot2 0, depth
!椅子の中心
unid = 2000
hotspot2 0 ,chair_pos[2], unid, chair_pos[1], 1+128 :unid=unid+1
hotspot2 chair_pos[1] ,chair_pos[2], unid, chair_pos[1], 2 :unid=unid+1
hotspot2 -1 ,chair_pos[2], unid, chair_pos[1], 3 :unid=unid+1
hotspot2 chair_pos[1],0 , unid, chair_pos[2], 1+128 :unid=unid+1
hotspot2 chair_pos[1],chair_pos[2], unid, chair_pos[2], 2 :unid=unid+1
hotspot2 chair_pos[1],-1 , unid, chair_pos[2], 3 :unid=unid+1
2Dホットスポットの書き方は、3Dの場合とほとんど同じで、上記のように記述します。これにより、机の4つの角には黒いホットスポットが、椅子の中心にはピンクのホットスポットが追加されます。
PROJECT2{3}コマンド
次に、2Dで常に椅子を非表示にしたい場合の例を作成してみましょう。この場合、通常のproject2コマンドでは対応できないため、project2{3}コマンドを使用します。このコマンドではパラメータを追加することができます。つまり、椅子を消すには、"dis_chair" というパラメータの値を 0(false)に設定するという考え方です。このパラメータは、3Dスクリプト内の if 文で椅子の表示・非表示を制御しているため、それをproject2{3}コマンドでコントロールしているというイメージを持てれば問題ありません。コードは以下のように記述します。
2Dスクリプト
PROJECT2{3} 3,270,3,1+2+4+8,parameters dis_chair = 0 !机の4つ角 hotspot2 0, 0 hotspot2 width, 0 hotspot2 width, depth hotspot2 0, depth
3Dスクリプト
unid = 1
material mat
gosub "desk"
if dis_chair then ←ここ
hotspot 0, chair_pos[2], chair_height, unid, chair_pos[1], 1+128 :unid = unid+1
hotspot chair_pos[1], chair_pos[2], chair_height, unid, chair_pos[1], 2 :unid = unid+1
hotspot -1, chair_pos[2], chair_height, unid, chair_pos[1], 3 :unid = unid+1
hotspot chair_pos[1], 0 , chair_height, unid, chair_pos[2], 1+128 :unid = unid+1
hotspot chair_pos[1], chair_pos[2], chair_height, unid, chair_pos[2], 2 :unid = unid+1
hotspot chair_pos[1], -1 , chair_height, unid, chair_pos[2], 3 :unid = unid+1
add chair_pos[1], chair_pos[2], 0
gosub "chair"
endif
end
次回も、2Dスクリプトでの表現方法について考えていきたいと思います。
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